坂本勝直のささいな blog

坂本勝直 日々の記録

千円札の「逆さ富士」は本栖湖の隠れ絶景スポットだった 坂本勝直

千円札の「逆さ富士」は本栖湖の隠れ絶景スポットだった 坂本勝直

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日本を代表する富士山は、お札のデザインにもつかわれています。
近年では、旧5千円札や、現在の千円札です。



ここで描かれている「逆さ富士」は、大正から昭和にかけて活躍した写真家、“岡田紅陽が本栖湖を撮影した『湖畔の春』という作品がモデルになっています。
本栖湖の湖畔には、撮影場所に案内板が建てられていて、多くの観光客が訪れています。



しかし、ひとつ奇妙なことがあります。
その場所に立って、富士山を眺めてみると、お札に描かれているアングルと、ビミョーに違うのです。



お札の「逆さ富士」を見ると、両脇に竜ヶ岳(向かって右側)、大室山(向かって左側)が映り込んでおり、稜線が大室山の稜線と重なる位置関係にあります。
しかし、撮影場所だという位置から見ても、稜線は重ならないです。



結論から言うと、『湖畔の春』が撮られたのは、ここではありません。


 

岡田紅陽が『湖畔の春』を撮影した場所は少し険しい山の中

案内板の建つ場所の近辺には、売店を兼ね備える『浩庵』という民宿があります。ここは、岡田紅陽が『湖畔の春』を撮るために常宿としていたところで、現在、『湖畔の春』が展示されています。



この宿の隣の小屋から、裏山を登り険しい山道を抜けると、頂上近くに展望台らしきスペースが広がり、さらにそこから少し上ると、幾つか岩があります。
そのなかのひとつに立って、富士山を眺めると、『湖畔の春』のアングルとピッタリ一致をする岩があります。
実はこここそが、岡田紅陽が『湖畔の春』を撮影した場所なのです。



下の案内板から登るので、やや疲れはしますが、「千円札に描かれた逆さ富士」のホンモノを拝むことができます。
この絶景はぜひ一度見て欲しいと思います。